このところ毎日電車を利用している。
多い人身事故によるダイヤの乱れ。しかし、だれも怒らない。アナウンスが入るとすぐに駅を出て
タクシーや振り替え路線へもくもくと移動する利用者たち。
今週は2回、遭遇した。
自殺が年間32,000人。
鬱・自殺対策担当大臣に社民党党首福島みずほさんは就任しているが、
聞くところによると、相談電話を増やしても、男性はだれにも相談にしないで死んでしまうという。相談者は圧倒的に女性が多いそうだ。
食欲がなく、眠れない、お風呂に入れないなどの症状が出たら、精神科を受診した方がよいと聞く。
世の中は決して平等ではないが、半数の人が正規雇用になれないという社会。
労働者の雇用条件・働き方の問題が厳然としてある一方で、
今までも職人や自営業、農業などは親方日の丸につながっていたわけではないということ。
そういう生き方にあるエッセンスが継承されない日本社会を作ってしまったということは、
逃げ場のない社会、すきまのない社会となっている一因だ。
人が都市にあって死を選んでいくことに関係していると感じるが。
そして、やはり、社会保障やセーフティーネットの問題。
また、自然環境、景観、地方都市・地方商業圏の充実など
一極集中でない国の在り方が大切だとつくづく思う。
農業や林業の再生が大きな課題といえる。
中山間部の林業や農業の継承・再生を政治が本気で支援すべきだ。
人が生きられる社会構造を取り戻そう。
ベーシックインカムなどだけではなく、自然や共同体の再生が大切だ。
町会や自治会といった地域コミュニティではない。
生産という(この点に関しては私はマルキストだ)自然に働きかける人間の営みにおける自然との共生を深いところで抱えうる共同体の再生が必要だ。
ホームレスが減っているという統計が出たが、電車の中で
ガムテープで作った奇妙な靴をはいた
小ざっぱりした老人が、10円下さいと書いた札を見せて回ってきた。
和泉多摩川で降りた。
これから、もう一度ホームレスになる決意をしてるのだろうか。
いくつかの荷物とともにホームに降り立ったその老人の姿に
春とはいえ寒いのに、冬の間の施設暮らしから、再びホームレスを目指すサバサバした決意を感じたのは、私の思いすごしか。
10円はもちろんお断りした。
共同も拒否して生きる決意には頭が下がるが、10円はあげられなかった。
立川た新宿で「ビッグイッシュー」は買う私だが・・。