昨年秋の決算委員会は、4回に1回の割り当てで、吉野議員に参加していただいたが、
会派を組んでようやく、予算・決算委員会などへ一人議員を送れるようになった。
この予算委員会は、会派を組んで初めての委員会なので、日ごろから精一杯議員活動をしている私と
生活者ネットワークの活動から持ち寄った意見を整理して、行政のヒアリングをして
予算委員会に臨んだ。
当然、指摘する点は多くなった。
もう一人、民主党の議員は予算・決算委員会で一年の議員活動のかなり成果をあげる感じで、
答弁が埒明かないと審議が止まる。
今回は、それでもスムースなほうだったのではないか。
予算委員会は予定していた3日では終わらず(3日目は夜中の11時まで行った)、
翌日、中学校の卒業式などのスケジュールの合間をぬって、開催、19日の午後8時に終了した。
残念ながら21年度予算は認定できず、でした。
理由は、町会自治体への補助金を運営費補助から事業費補助へと切り替え、
前年予算85万から272万円になる「コミュニティ活性化補助金」である。
この補助金増は
狛江市がH16年から進めてきた補助金改革の趣旨をまったく理解していない。
まず、補助金改革委員会答申が16年11月から17年8月まで検討、結果をまとめた。
この方針は誠に良く出来ていると思うが、その答申で、
『補助金評価委員会」を設置しなさい』と書いてあり、
評価委員会が設置されて、「補助金等の評価について」という答申をだしている。
まず、狛江市の補助金の考え方の柱は始めに出た、
補助金検討委員会の答申であるのに、
町会自治会補助金を運営費から事業費補助へ変え、増額した市民部は
この始めの答申を読んでいないとしか思えないのだ。
補助金評価委員会の評価結果には町会自治会への補助金は、10年以上の長期、固定化している、
小額で効果は薄いと評価されている。
しかも、公益性はプラス1(ゼロが真ん中でマイナス1との三段階評価)
公平性(特定の個人団体に特権的な恩恵や利益を与えるものではない)、もプラス1.
しかし、必要性はゼロ、効果・経済性もゼロ。
コメントは
「長期に亘り交付されているために固定化。一世帯50円と小額で、補助の申請や報告に掛かる労力とあわない面も、町会立上げ補助や事業費補助に対する補助への以降とあわせ補助額を見直す必要がある。
効果も必要性もゼロと判定された理由は長期に亘る固定化、小額で効果は疑わしい、しかし必要性もゼロと言うのが微妙だし、コメントとの乖離が少しあって、判定とコメントの間をどう解釈するかが微妙なのだ。
このコメントを理由に補助を事業費補助とし、世帯数によって3万、4万、5万とし、年間事業回数も町会の規模によって3回から6回と規定して、事業費の半額を出すと言うものにした。
内容は6種類、ぶどう狩りなどのレクリエーションから、文化事業、環境清掃活動、防犯カメラ防災倉庫設置など。
一見良いように感じるかもしれないが、
狛江市補助金改革の趣旨は、立上げの支援である運営費補助からやがて事業費補助へと転換し、
3年で自立を模索するというものだ。
しかし、事業内容が、本来市役所が行うべきことを市民団体が行っているような場合(福祉関連など)は
継続した補助を続けることも出来るという。
町会自治会への補助は、運営費と事業費の両方の性格を持った市かも小額の補助金だった。
今回この補助金を改変増額した市民部はそろって、始めの答申を読み飛ばして、
このコメントのみに対応しているとしか思えないのだ。
しかも、おかしいとしう私に対してこの「コメント」を無視するのかというし、
議会で決め手もらうまでだと開き直った。
「これからは地域コミュニティが大切」だから町会自治会の補助を増額するの一点張りだ。
「これからは地域コミュニティーが大切」と言うことは当たり前だ。
だから?!がまったくない。
現在基本構想・基本計画の策定中である。
自治の形を決めようという議論がされている。
しかも、そこに反戦平和の自治の町がなければ
人々の安心と安全はないのだ。
防犯カメラを町会がつけるのだろうか、
しかも半分は自分たちで出し合ってつけるのか。
半分出してつけた防犯カメラは自分たちの防犯カメラでそこに映っているのは自分たちの情報だと言うことにならないか
杉並は防犯カメラ設置条例を作っている。
防災倉庫はほしければ自分たちで半分出して設置しろといわんばかりだ。
災害のとき全ての市民がつかえるのだろうか、
この倉庫のものはわれわれ町会の会員が半分だしたということにならないという保障はあるだろうか?
まさに役所の下請けとなる町会になってしまわないか?
役所の下請けから岡引になりお互いに監視管理した戦前の隣組みという不幸な歴史を繰り返さないために
反戦平和の自治会憲法がない限り、市民は安心して参加出来ないし、
はっきりした取り決めもなく、理念なき予算投入はばら撒きだ。
しかも、総務課の安心安全課(総務防災課)との事前協議も何もない、
総務からの要請があったわけでもない、
市民課としてある種の市民に接しているうちに
便宜をはかる意識になってしまっているのではないか。
スイーツコンテストで市民に喜んでもらった。
業者にも好評だった。
市民レクリエーション事業などを主催したりして主催団体への補助もする。
青少年育成の事業を委託するなど市民団体と接する部署だ。しかし、案外接する団体は固定化してくる。
こういう部署は異動を早めるべきではないだろうか。
と感じたほどだ。
多くの役所の皆さんが聞いていて、まんざら変な反応でもなかった。
終わったとき、また決算委員会にも参加して下さいという声も聞こえた。
今回の審議はもちろん充分なものではない。
100点満点ではなかったが、否決の理由を説明して終わるとき、
職員の皆さんがそれなりにわかってくれたようだった。
こんな予算委員会を出来て議員としてはある種の達成感があったし、支えてくれた同会派の生活者ネットワークの皆さんや吉野議員に感謝する。
また、市民活動でご一緒の市民の方は町会でも環境活動でも頑張っておられるが、この補助増額をばらまきと評していた。